2018-01-12 文 手紙を書く さらさらした白い紙をインクで抉る そうすると インクは私の知らない声で話す 私の知らない、はなやかで人の良さそうな声で話す 紙の上でだけスカートをはいて 髪の毛を結って オレンジの声できらきらと笑う 誰か あの人の好きな、蜜柑色のセーターを思い出す …青色は、好きだっただろうか 今日もそこまで考えたとこで、薬缶が鳴くので、ペンを置く